
本記事で紹介している内容は、あくまでもわが子の一例としての記録です。
同じ症状であっても、経過や状況はお子さんによって異なることがありますので、あくまで一つの参考としてご覧いただければ幸いです。
診断されるまで・経過
- 入院前兆候・出来事
・夜眠っている時に頭を撫でていると、側頭部にコブのような盛りあがりがあることに気づく。どこかにぶつけたかな?と様子を見ていた程度。
・目の違和感(両目の大きさが異なっているように感じる)。
・歩行もまだ出来ず。 - 2014/121歳半健診(小児科にて)
まずは眼科を受診したが、異常なしとのことだったので、1歳半健診があった際に相談、CAHで受診している大学病院への受診を勧められる。
- 2014/12大学病院を受診
鼻風邪からの炎症かな?と言われたが、CTを撮ってもらうようにお願いする。
⇒大きな脳腫瘍が見つかる。 - 2014/12入院
検査・治療のため入院。
- 手術
クリスマス🎄に頭の腫瘍の生検手術(腫瘍が取り除けそうな場合は取る)と静脈カテーテル手術
⇒腫瘍は骨と癒着していたので取り除けず。化学療法(抗がん剤)で様子を見ることに。 - 化学療法(抗がん剤治療)開始①
生検の結果が出る前に(おそらく悪性だろう、との事で)
抗がん剤治療開始。
途中で「原発不明の神経芽腫・全身転移のステージⅣ」との診断結果が出る。
⇒抗がん剤での治療を5クール、最後に大量化学療法(造血幹細胞移植)を行う計画となった。 - 2015/1初めての外泊
初めての外泊・1泊(治療が1回終わるごとに、血液検査の状態が良い場合は感染予防対策をする条件で外泊できていました)。
(必死な顔をして食べてるので隠しました…)
治療中は免疫力が低下するため、生食品は食べるのを控えるように言われていました。
そのため、白血球の数値等が上がっている外泊時に大好きな納豆を食べていました😊 - 2015/1抗がん剤治療②
外泊終了後、抗がん剤治療開始②
2クール目にして脳腫瘍の縮小が見られるようになる。 - 2015/2末梢血幹細胞採取①、②
造血幹細胞移植で使用する造血幹細胞を4回にわけて採取。
採取中、何時間かじっとしていないといけないので飽きないようにDVDを観たり、絵を描いたりして過ごしました。 - 2015/2抗がん剤治療③
末梢血幹細胞採取が2回終了した後に再度抗がん剤治療。
髪の毛もほぼ抜け落ちる。こまめにコロコロ。
かずはまだ元気。食欲もあり。 - 2015/3末梢血幹細胞採取③、④
- 2015/3抗がん剤治療④、⑤
この頃にして治療時に元気がなくなり、食べ物に対して吐き気が起こる。
ただ、ジャンクなもの(カップラーメンやスナック系、お菓子)は食べられる。 - 2015/4カテーテル再手術
カテーテルの挿入部分が感染兆候だった(赤く腫れていた)のと、大量化学療法の治療に備えて再度反対側に挿入する手術を行いました。
- 2015/5外泊
大量化学療法に入るとしばらく外泊できなくなるため、2日間だけ外泊を許可してもらいました。
家族の顔や外の景色など、目で見られた時間がこの外泊で最後だったと思うと、今でもなんとも言えない思いがあります。 - 2015/5大量化学療法開始
更に厳重な管理の無菌室(私達がいたお部屋は窓もとても小さくて暗かった…)で開始。保護者もガウン等を着用し、子供と接するときにもルールがありました。
最初の2日くらいまでは元気で食欲もありましたが、それ以降は寝ることが多く、食べない日が続きました。
枕元には元気になったら食べる予定のお菓子やご飯のお供がたくさん並んでいました。 - 2015/6自己末梢血幹細胞移植
以前採っておいた自己造血細胞を骨髄に移植。
- 2015/6生着確認
移植成功!でも生着は…(数値が上がってきてはいるものの、断定はできない)という感じでした。
前処置、移植~生着を含め3週間ほど。 - 2015/7全身状態が悪くなり、目の異常も起こる
やはり血液の数値(血小板等)がしっかり上がらず。
また何か様子がおかしい。横になってばかり。鼻血・咳も止まらない。
眠っている時間が多く、時折涙を出すことも。(その時はきついからかと思っていました。)
ただ、問いかけに応答した時にも目を全く開けてくれないことが気になり、目を無理矢理開けてみる。
⇒白目部分がゼリー状になっていた。
急いで看護師さん、眼科の先生を呼び眼圧を測ってもらう。
⇒両目の眼圧が70mmHg以上で失明の危機と判明。 - 2015/7集中治療室(ICU)へ移動
自己末梢血幹細胞移植の合併症「血栓性微小血管障害症(TMA)」との診断。
⇒血液検査の数値や全身状態が回復しなかった原因
TMAの発症により、目の出血(網膜脈絡膜下出血)、貧血、血小板数低下、高度蛋白尿、高血圧に加えてびまん性肺胞出血が起こり、呼吸が不安定な為ICUへ。
血漿sMACが高値だったことから、ソリリス®(エクリズマブ)の投与(3回)も開始。 - 2015/7強膜開窓術(目の手術)
網膜下出血のため強膜切開して血腫の除去を図ったが、網膜剥離が起こっており回復が見込めないとのこと。
⇒その後、状態が安定した退院前に県外の病院でも再手術を検討したが、同様の診断で手術を断念。 - 2015/7肺からの出血
肺からの出血も酷く、吸引しながら様子を見ていたが、日が経つごとに少しずつ出血も減ってきた。
あわせて、全身状態も落ち着いてきた。(薬が効いているお陰もあるが、本人の頑張りが大きいとのこと) - 2015/8ICUから小児科へ戻る
呼吸状態が改善し、人工呼吸器を抜管。小児科病棟へ戻る。
- 2015/8血小板生着
骨髄の機能が回復し、血小板等数値が上がり、ここでやっと自己生着。
その後ヘモグロビンも回復、点滴が取れる! - 2015/8病棟では…
長期の治療で筋力も落ち、座ることも出来なくなってしまったので、リハビリを少しずつ始める(退院後も継続して通う)。
- 2015/9久しぶりの外泊、退院!
4ヶ月振りの外泊。そして退院。
《退院前・退院後での検査でわかったこと》
・TMAにより、心臓・腎臓・肝臓等の内臓系にも大きなダメージがあったこと(しばらく血尿も続いた)。
・血圧もしばらく高値だったため、降圧剤を服用。
・目だけではなく、耳(特に左耳)にもダメージが。高度難聴となり、補聴器(両耳)装着となる。 - 2015/11イソトレチノインの服用開始
外来ではイソトレチノインを約半年服用。
かずはカプセルが飲めなかったので、お湯に溶かして飲ませていましたが、ドロドロでクセがあったので、カルピス(原液を少量)も加えてスポイドにて一気に飲ませていました。 - 2017/11肝臓の生検のため入院
定期フォロー(腹部エコー)の際、肝臓に腫瘍らしきものが見つかる。
県外の病院ではないと詳しい検査が出来ないとの事で、県外の病院にて生検(念のため大きく切除)・2週間入院。
⇒結果、悪性ではないとの診断。 - ~現在
その後、心配していた再発も見られず、寛解との診断を受ける。
3歳で単独歩行もできるようになりました。
(今思えば脳腫瘍の影響もあり歩けなかったのかもしれません。)そして現在は、
・年1回のMRI(腹部)
・各診療科(心臓・腎臓・内分泌・眼科・耳鼻咽喉科・歯科)で定期的に受診、検査しています。
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